歴史ある門をくぐり、出迎えてくれた係りの方のあいさつで、寛ぎの休日が始まった。客室からは池と能舞台、滝が望め、和の静寂を堪能できる。男女別の内湯と、趣の異なる家族風呂が二つ、時間ごとに男女が入れ替わる眺めの良い露天風呂がある。いずれも清潔であるのはもちろんのことアメニティーも十分だし、何より泉質はやわらかで心地よくリラックスできる。湯あがりに天然水が氷の入った桶に用意されているのもうれしい。当日はあいにくの雨であったが、池の見えるサロンでお茶やコーヒーを頂きながらセンスのよい書がそろった書棚から白洲正子の美学の本を読む。食事は部屋で、あさば風懐石が、ひと皿ごとに温かいものは温かく供される。季節がら鮎の入ったコースであったが、食卓で作っていただけるアジのつみれ汁、鳥料理、ナスの田楽、古代米によるアナゴ寿司、そして締めくくりのアイスクリームは、何回来ても楽しみの一つである。朝食のお気に入りは、卵焼き、つまみなのお浸しであろうか。 ところで、以前に比べ、あれっと感じたことがなかったわけではない。初めに通された部屋はこもった悪臭があり、部屋を取り替えていただいた。食事は、風味のないあさりの味噌汁などコストを下げた結果が見える料理が、夕食朝食ともにあった。今回はWEBの旅行サイトから申し込んだので、そういう内容になったのか、直接あさばさんに予約すれば以前のような完璧なお食事を頂けたのか。 お部屋のプライバシーは十分であるが、どうしても廊下の気配が気になるかたは、ふた間続きのバスルーム付きの客室をお勧めしたい。 部屋に椅子はないですが、お願いすれば用意していただけるので、一層寛ぐことができると思われます。 more
